二人で叱っちゃうことありません?
そうすると
子供は一人で二人の怒りを受け止めなければなりません。
それって辛いです。
お前は間違っているんだよ! お前はダメなんだよ!(;`O´)oコラー!
と、怒られたら大人だって面食らいます。悪かったんだと思う前に腹が立ちます。
しかも二人掛りでやられたら・・・。
あなたなら反省する前に理由を探る前に、混乱しますよね。そして反発します。
大人二人に対して幼子一人では勝ちっこないです。
そして子供にゴメンなさいを強要する。
勝ちっこない状況で服従を強いるのは子供の心を踏みつける行為です。
子供が叱られる原因は
気分に任せて(眠い、お腹が空いた、興奮している etc)駄々をこねる。
自分の欲求(お菓子が欲しい、玩具がほしい、もっと遊びたい)を通そうと我がままをいう。
マナーを無視して反抗する、小さい子供に暴力を振るう、など色々です。
でも、これらが悪いことだとは思っていない。
0歳から3歳の子どもってそういうものです。
それ以上になると多少社会性を理解し、ルールに従わなければならない状況を理解するようになります。
それでもまだまだ理解したくない子ども心も働きます。
そこは上手に誘導してやらなきゃならない。褒め上手になってイニシアティブを発揮してください。
私が心配に思うのは、躾と称して怒り方を間違うと、子どもにちゃんと伝わらないどころか、子どもの性格形成に悪い影響を与えてしまうということなんです。
叱られて腹を立ててしまった子供の心は、ひどく孤独で硬くなっています。
そこに寄り添って慰めることがとっても大切です。
硬くなった心を慰めることで癒し溶かす。
そうすると子どもはとても素直な気持ちになります。
だから、昔の人は怒る役目の親と、子供に優しく諭す役目の親とに役割分担をして躾けていました。
親に叱られて祖父母に救いを求める光景もよく見られました。
怖いお父さんと優しいお母さん。のパターンです。
我が家の例で恐縮ですが、
私は怒ると黙ってしまうタイプなので子供は取り付くシマがない。可愛そうです。
一人っ子ですから、兄弟に慰められることも、諭されることもありません。
一人っ子はそういう点で可愛そうです。
夫はというと、それを黙って見守っていました。
母と娘の対立を静観していました。
夫は穏やかな性格ですから、私に対しても娘に対しても怒りを表さない。
どうせたいしたことじゃないと思っている。
それがありがたかった。
一緒になって怒っていたら。娘は逃げ場をなくし、意固地になり、両親に反抗的になっていっただろうと思います。
娘が私に対して腹を立てていても、お父さんを見ればいつもと変わらずテレビを見て笑っていて、普通に接してくれる。
そこでクールダウンし、冷静に自分を見つめることが出来る。つまらないことに突っ掛かっていたと気づく。
小学生の高学年になるとそんな感じでした。
これって大切なことです。
子供の拠り所を塞いじゃダメです。
逃げ場をなくしちゃダメです。
躾けは大切ですが、理解できる時期が来れば分かるようになります。
乱暴な子も乱暴を指摘して正すより、優しさを諭して引き出してやったほうが効果的です。
先日読んでいた宮城谷昌光氏のエッセーに
日産の前身をつくった鮎川義介さんは小さいころ祖母に、ああしなさい、こうしてはだめです、などと、こまかなことはいわれすに、ただ、
「おまえは、きっと偉くなる」
と、いわれた。そういわれつづけると、ああ、オレは偉くなるのだ、と自然におもわれてきて、・・・。
要するに暗示法の一種であるが、人は尊敬する人や好きであったりする人から、良い事を言われると、それにむくいようとする気がはたらく。もっといえば、その人を喜ばせてあげようとする。逆に、そういう人から批判されたりすると、ショックが大きい。したがって親が子どもを批判することは、子どもの性格を最大に破壊すること行為であるともいわれる。批判についての弊害は、・・・・。
これを読んで、案外これに気付かないで怒ってしまう人、多いのよねと思った。
躾るために怒るのって、違う。
躾ける為に怒っても問題は解決しない。
子どもが、反抗的に親の気持ちを逆撫でするのは、何らかの理由を察してよ、という信号だと解釈したほうがいい。
怒る前に原因を親のほうが探ろうとしなきゃならない。
目の前で起こっている子どもの行為よりも、その原因を知り、その信号の方法がなぜこの行為なのかを思いやれば、躾け方も対応の仕方も違ってくるんじゃないだろうか。
宮城谷さんも書かれている様に、子どもの性格を最大に破壊すること行為は叱り方の中に隠れている。
子どもに愛情を持てば持つほど、好い子に育ってほしいと思う。
かわいい人に育っていってほしいと思う。
そう思うが故の腹立たしさに、自分がとるべき態度を見失ってはならない。
子どもに腹を立て、子を叱っている自分を、少し離れて冷静に見る目を持つことが必要なんだ、と私は思うのだが。
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