2019年11月26日

せっかちな負けず嫌い

先週の書道教室
草書の条幅(34.5×136cm 二行の掛軸サイズ)を見てもらった時に先生に指摘された。

「筆が早いんじゃない?
ガサガサしてて・・・(-_-;)。ゆっくりよ。」

つまり、しっとりとした美しさや落ち着きがないというご指摘なのだと理解した。



私は元々せっかちな性格。
なんでもちゃちゃっと済ませたいと思い焦って片付けようとする。
つまり何かにつけて雑なのだ。丁寧にじっくり取り組まない。

読書でもそうだ、先が気になって一気に読んでしまう。
特急電車で飛び去る車窓を眺めているような読み方。
そうそうテレビのドラマも二倍速で見ている。

複雑な味わい深さというものを感知しないまま。

それが書に出ているのだと気づいた。

その日は眠れなった。
悔しかった。"(-""-)"
私って負けず嫌いだったんだと今更自覚。(笑)


翌日、『ゆっくり』を肝に銘じて筆を運び書いてみた。
連綿体の尻尾の部分に美しさがあることに気づいた。
この部分に筆と墨の擦れや息遣いが現れる。
ここをぞんざいにするとギシギシガサガサの書になる。と思った。

文字だけ見て字形に囚われ、紙面全体を捉えて味わう俯瞰した目を持っていなかった。

とは言え、136pの長さとなると手強い。
一文字の大きさは6p〜10p、3〜4文字続けるのがやっとだ。
細部に気を取られながら書きあがりを見てリズム感がないなぁと、落胆して溜息。(・。・;

ゆっくり書くことで性格に少し変化が現れた。
料理で弱火を重視するようになった。
煮魚を強火で甘辛く短時間で作っていたのだが、ゆっくり煮て味を浸み込ませるという技を手に入れた。
味が優しくなった。醤油の辛みが柔らかくなった。

上手く書きたい、納得のできに満足したい。

私の負けず嫌いは他人に対してではない。自分自身に対してだ。
私は自分と戦っているらしい。(笑)


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posted by win-manma at 11:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし

2019年11月10日

二人目の孫

先月中旬、二人目の孫(a-yan)が誕生した。(^^♪

2週間ほど東京の娘の家に行き、産後の手伝いをしてきた。
初孫は3歳半になる。
三年前はまだ多少若かったんだなぁと今回の疲れ具合を感じて思った。

娘も二人目とあって乳児への接し方が板についている。
おっぱいの飲ませ方、おむつ替えのタイミング、抱き方全てがベテラン。
頼もしいおっかさんになっていた。

今回も切迫早産の危機的状況が続いて、医師に安静をと言われながら在宅勤務や有休や医師の診断書を使いこなしながら仕事を続け、産休に入った。
家にいるときは常にソファに座っていて、孫kazyuに絵本読んでやったり一緒に歌を唄ったりしていた。
子供もなんだか変だとは思いながら、そんな母親を気遣っていたようだった。

それが、突然の入院。
緊急オペで帝王切開に。
この展開に孫(kazyu)はとても驚き、心配し、心細くなっている様子だなと
送られてきた写真を見て思った。

その不安が消えぬまま父親と二人になった状況でじっと我慢していた。
父親しか頼れない状況、怖い、、、

私が東京に着いたのはオペから三日後。
孫kazyuはいつもの明るい元気な子ではなく、不安で父親にしか寄り付かない子供になっていた。
パジャマに着替えようねと手を出すと「パパがいい!!」と泣き出す。
絵本を読んでやると横に座って楽しそうに聞いている。一緒にお話もする。
しかし、眠かったり、食事の時に我儘を言って父親に強く怒られると「パパがいい!!」と父親にすがりついてギャーギャー泣く。

父親もオペからの緊張と育児で疲れ果てている。
仕事にも行かなければならない。これも難しい仕事の様子。

私ができることといえば食事の支度と掃除洗濯程度。
保育園に迎えに行くだけで緊張してしまう。途中で手を離せば事故になるぞと緊張する。
孫kazyuはこの時は我儘を言ってはいけないと心得ていて、「ババちゃん道が分からないかもしれないよ」と言うと、私の手をしっかり握ってお喋りしながら家まで連れて帰ってくれた。楽しかった。

娘が無事退院し帰ってきた。
なんと、孫kazyuの混乱はまだ続いていた。
母親がいつものようにkazyuに接すると「パパがいい!!」とギャーギャー泣いたのだ。
母親もショックだ。

わたしもkazyuに拒否られてショックだったがその比ではなかろう。

とうとう娘がkazyuにすがって泣き出した。

kazyuに娘の心が通じた。!(^^)!


不安でしかたなかった心は徐々に溶けていくだろう。
幼子でも極度の緊張は耐え難い。それをほぐせるのはやさしい愛だなと私は思う。


大きな嵐は去った。これから四人の暮らしがはじまる。

パパ本当に大変だったね。

kazyuは今、妹の存在が疎ましくもあり、興味もあり、大切なんだなという複雑な心境のようである。


posted by win-manma at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし