ほんの一二時間前に行ってきたカルチャーセンターの倒産の報道。
夕方のローカルニュースではどの局も同じことを言っている。
町の人の反応も驚きばかりだ。
駅前の元そごうデパートの後を引き継いだビル所有会社の倒産は地元に多大な影響を及ぼす。
テナントもたぶん右往左往状態だろうことは想像に難くない。
倒産劇は極秘裏に進められ周りの者たちには突然の形で降ってくる。
突然3ヶ月後には出て行ってもらいますと言われては叶わない。足元を掬われるとはこのことだ。
私がお世話になっている書道のカルチャースクールがこのビルの中にある。
運営元はこのビルオーナー会社。
真っ先に思ったのは、教室を探さなきゃ!!だった。
真っ先に知らせてくれたのは同朋の先輩だ。
「えー!どうなるの?」
先輩は
「ちょっと成り行きを見ているしかないのかなぁ」
「先生が次の教室を探してこっちに引っ越しますよとかいうんじゃない?」と、いたってのんきなことを言っている。
話していてこの人、分かってないんだねと思えてきた。
何がって?、ことの緊急性が。
下手すると書道教室が消えちゃうよ。狭い地域で教室を確保するのは難しい。争奪戦になりかねない。
駅から近くて長机が15台以上置ける会議室を安く提供してくれるところなんてそうそうない。
そうだ黒崎駅前には幸いなことに駅から数分の距離に市の施設が有り、そこに会議室がある。
しかし、市の施設を利用するには色々と厳しい条件がある。使わせてもらえるのだろうか。
カルチャーセンターが潰れて吐き出される教室は相当数あるのだから早く動いたものの勝ちだと私は思った。
思い切って先生にメールを送ってみた。
先生もショックだったようだ。
オーナーサイドからなんの連絡もないらしい。
いずれにしても、市の施設を使うには営利目的と判断されれば使うことはできない。
つまり月謝をもらう人には貸さないと決められている。先生は申請する立場にないということなのだ。
あの施設を使いたいなら私達が団体を作って申請書を提出し認可される必要があるのだと教えてくれた。
ならば、どこに問い合わせればいいのかを検索してみる。
生涯学習センターというのが窓口としてあるらしい。
各区の生涯学習センターは、市民の皆様の自主的な活動を支援するため、研修室、会議室等の貸出しを行っています。
各種団体や学習グループなどの研修、会議、交流の場などにご利用ください。by北九州市
これだ!!
電話で連絡してみると話の分かりそうなおじさんが親切に色々教えてくれた。
9名以上の会員を有する団体であること。
報酬等を受け取ってはらないこと。(会が講師へお礼を渡すことに言及されることはないとのこと)
会の定款または規約が必要であること。
職員が面談をして話を聞き、条件が満たされていれば認可されるとのこと。
よし! 申請書と規約を作ろう。私はこういう作業になれている。(笑)
急いているのでみんなを集めて協議する暇はない。たたき台を作って事後承認だ。
たかが趣味のカルチャーの集まりだ。説明してもたぶん「ふーん、そうなんだ、へー」「よろしくね!」といったところだ。中にはどこかに突っ込みどころはないかと粗探しをして意地悪く見る人もいるだろうなとは思う。
最初に急を告げてくれた先輩にもう一度経過を説明して協力を願った。
二つ返事で一緒に動いてくれることになった。
もう一人、時々ランチなどして仲良くしてもらっている先輩にも協力を仰ぐ。
勿論彼女も二つ返事で動いてくれる。
書類を用意して“生涯学習センター”にアポを入れる。
面談日時決定。
三人で窓口に行き、書類提出、どういう集まりなのか説明をする。
ただ習字を習うのではなく、古典の理解と筆法の修得、各種展覧会等への出品作品の制作などを行っており、半数の会員が師範であることを強調する。
話が通じたようだ。(*^-^*)
なんと!
社会教育関連団体に認定してもらえた。(^^)v
久し振りに熱くなった。(笑)
先日、娘と話していて、私たちって愚痴って気を紛らすってできない質だよねということになった。
そうなのです。
愚痴る前にやるべき事を考えたほうが建設的だよなと思ってしまう。
そして、動く。
そうすると周りは、よくやるよね。ちょっとムカつくんだけどとか思われたりする。(・_・;)
結局貧乏くじを引いていたりするのだ。
この年齢になるとみな丸くなって、しかも動きが鈍っていることを自覚している人も多く、ムカつくなんて人も減ってきて、「教室がなくなったら困るいやだわ」と皆さん思ったようで、今のところ助かるわよろしくお願いしますねと言ってくれている。
しゃしゃり出ると何かと嫌われる。
「先輩方を差し置いて出しゃばった真似をしました。ごめんなさい。」と言っといた方がいいだろうな。(;^_^A
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