2021年07月27日

備忘録「天切り松 闇がたり1〜5」 浅田次郎著

江戸弁の心地良い啖呵と、筋の通った心意気男意気と格好良さ、溜飲が下がる物語だった。

ちょっとそれは無理でしょうと思う部分も多々あるが、まっいいか"これはファンタジーなんだよと許してしまえる愛嬌がある。

大正ロマンというのは聞いたことはあるが、西洋の風が吹き込んだロマンチックな文化がこんなに花開いた時代だったとは知らなかった。


舞台は東京、今も残る地名が随所に出てくる、三越も松屋も当時の賑わいが目に見えるようだ。


そして、全巻を通して語られるのは銭勘定・星勘定などはなから論外の心意気・男意気・任侠の神髄。


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先日の書道教室でのこと。

コロナワクチン接種で生涯学習センターの部屋が教室として使えなくなり、この日は急遽大きなイベントホールの会議室を予約して教室を開くことができた。


こんな部屋が取れたのかい、ホーとばかりにこの日は参加者が多かった。

慣れない施設利用でこちらも多少アタフタしたが無事に終わろうとしていた時、
遅れてきた人が月例の提出物の仕上げをしていた。
見れば、気の利いた人達が片付けなきゃねと早々に机や椅子を片付けて部屋の隅に寄せてしまっている。

彼女は折りたたみ椅子で印を押したり、提出票を貼ったりしている。
それを遠巻きにして二三人で笑いながら「あら、ご免ね〜。片付けちゃった」とからかっている。

あらま!机を出せばいいじゃないと思い。畳まれた机を出して印を押す手伝いをした。


今頃の会議室の机はワンタッチで開いたり閉じたりできるのだ。数秒の手間。便利なもんだと感心した。



翌日、役員のひとりから「私、役に立ててないね。ほんと情けないわ」と電話があった。

その時は何を言っているのかよく分からなった。



昔、OLだったころ。
お顔だけは知っていた他所の課の課長さんからうちの息子は地元の信用金庫に務めているんですが、息子とお付き合いをして頂けませんか。と言われたことがある。

突然のことに驚いていると、姓名判断で「あなたは善悪の判断ができる人だと分かりました」と言われた。一度お会いしたような気もするが、お断りしたのだろう。交際した覚えはない。

しかし、善悪の判断云々と言われたことだけは心に引っ掛かった。



善悪の判断など誰にでもあるものだと思ってきたがそうではないのだと、この年になると分かってくる。

ちょっとつまずいてかがみこんだ人を助け起こす人もいれば、後ろから突き倒す人もいるのだ。
突き倒して笑って楽しむ人を私は最近睨みつけなくなった、きっと大人になったんだろう。
その代わり蔑み哀れだねと思うようになった。



教室の机の件にしても、その場で善処すればいいだけのこと。体が先に動いている。
役員の友人はそれができなかったと悔いているんだなとその翌日になって気付いた。



たぶん、人を突き倒したり、困った人をからかって喜ぶ奴にゃ
天切り松の心意気男意気の筋の通す意味は分かるめえ。(天切り松風)


ざまぁみやがれ (*'▽')




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posted by win-manma at 13:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 備忘録

2021年07月19日

新聞に載った5歳児の詩

桃を食べてみたいという詩が数日前の新聞に掲載されていた。

とても素直な気持ちで綴られた、桃を食べたことが無い。食べてみたい、食べたいという詩。


選者はどうしてこの詩を新聞に載せようと思ったのだろう。
送ってあげたくなったとコメントしていた。


実名入りのこの詩を読んだこの子の親や祖父母や近所の人たちはどう思うだろう、と考えないのだろうか。

5歳になっても桃を食べさせてもらったことがない家庭とは、、、?と思わなかったのだろうか。


直ぐに孫のことを思った。
孫は桃を食べたことがあるだろうかと。
確かパパ方のおばあちゃんが美味しい桃を送ってくれて食べたと数年前聞いたことを思い出してなんだかホッとした。


桃は高価な果物だ。
美味しいものだと一個500円〜。お安い物でも250円ほど。


娘が小さい頃、果物に目が無かった。
ドライブ途中、果物狩りの看板を見ると行こう行こうとせがんだ。

果樹園の果物は美味しかった。



毎日夕食後に果物を食べると言うと、友人にそれは贅沢だと厳しい目で睨まれた。
毎日果物を食べさせるなんてできないよ!!と言う。
それで我が家のエンゲル係数が跳ね上がるんだと教えられ、肝に銘じた。


詩を書いた子の家の主婦(夫)が桃が嫌いなので買わなかったのかもしれない。よくある話だ。

しかし、新聞に出てしまえば思わぬ波紋が広がる。



世間の意地悪な傍観者は桃も買えない家なのかと見下してほくそ笑む。


子供も友達にバカにされるかもしれない。


選者の様に可哀そうに、或いは可愛いわと思って桃を贈る。


贈られた方は素直に喜べるのだろうか。



親子の間がおかしなことにならなければいいがと思った。



子供の詩を安易に載せることの難しさを分かった人に選ばせるべきだろう!!と思った。





桃は美味しいものとそうでないものの差が大きい。

甘くもなく苦味のあるものも多く売られている。


昨日、道の駅で不揃いの桃が5,6個入ったものが250円で売っていた。
これはお安い。
砂糖水に赤ワインとレモンの輪切り入れコトコト煮てコンポートを作り、冷ましてゼラチンで固めてゼリーを作った。

こうすると苦味も美味しさに化ける。

豪華な大人の夜のデザートになった。





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posted by win-manma at 18:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし

2021年07月09日

おわったおわった

昨年3月から始めた県展書部門挑戦作品の制作。

一年と三ヶ月と少し、長かった(^^;


軽舸迎仙客悠悠湖上來當軒對尊酒四面芙蓉開
紅杏生南國秋来發故枝勸君休采擷此物最相思

釈文
軽舸仙客を迎え悠悠として湖上に來る軒に當って尊酒に對すれば四面芙蓉開く
紅杏南国に生じ秋来れば故枝発く君に勧む采擷するを休めよ此の物最も相思せしむ

これを200枚ちかく書いた。

師の書いたお手本の「書」は筆圧を活かした力強いもの。

月に二度見て頂く。その度にダメ出しが出る。
行と行の間の空間の大切さ、強弱の配分、文字の形の悪さ、渇筆と潤筆との配列のバランス、見せ場
その時々で指摘されるが、なかなか身に付かない。


一年以上同じ字を書き続けたが飽くことが無かった。

書くのが嫌だとはならなかった。かといってこの字が好きかと聞かれれば決してyesとは思わない。
このお手本が好きで是非とも自分のものにしたいとも思わない。
どこまで書けるようになるのか、克服できるのか。それがモチベーションだったように思う。

最後のご指導を受けた時、強い字なのよね。筆圧のある人に向いている書体なのよ。と仰った。

そうか、この作品は私向きの字態なんだ。
そうか、強い字をスッキリと仕上げなければならなかったんだ。
キリリとしたハンサムな作品に仕上げなけらばならなかったんだ。

提出まで10日、仕上げのイメージがつかめた。

イメージがつかめても腕が付いていくほど生易しくはなない。(笑)


墨の色を濃い濃い紫紺に変えた。線を直線的に。


初挑戦だ、結果は落ちても通っても時の運と諦めることにしている。

仲間6人で、よく頑張ったね、みんな上手くなったよね。と努力を喜び合った。

打ち上げしなきゃね。(*^-^*)


おわったおわった!!

楽しかった。(^^)v


打ち上げでは旨い酒を飲むぞ (*'▽')


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posted by win-manma at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし