このブログでも以前「脱官僚?それとも脱官僚依存?」
http://tit-hp.sblo.jp/article/33340973.html
というのを書きました。
これを書いた時、まさか政権をとった国会議員がこれほど行政に暗いとは思ってもみませんでした。
「官僚の天下りを許すな」とか「腐った官僚組織」と、マスコミとともに連日叫んでしましたが、官僚組織が行政にどう携わっているかも知らないで叫んでいたのですね。

国民はそれを信じて民主党に一票を投じて政権を委ねた。
マスコミは囃し立てるのが商売のようなものですから、無責任に言いたいことを言い、人を躍らせて喜んでも罪にはなりません。
しかし、政治家はそうはいかないでしょう。
官僚叩きの責任は自分で取るしかありません。叩くだけの力量が試されて当然です。
そんな閣僚には特に強く
官僚の説明を直ぐに理解して判断を下せる頭脳と決断力が要求されのも当然の成り行きのように思います。
政府に入った閣僚の多くが官僚の説明が分からない。
分からない人に限って馬鹿にされそうな気がして聞けない。
先生、先生、大臣、と祭り上げられて変なプライドが益々高ぶる。
専門職の人の専門的な話が分からなくてもいいじゃありませんか。
専門的な説明を難しそうにする官僚は意地悪くいたぶっているんですよ。そんな官僚を上手く使いこなしてこそ大人(おとな)というものです。腹芸でかわして恐れい入りましたと言わせてこそ国会議員です。
大臣が分かる程度の説明をしてあげるのも官僚のお仕事のはずです。
中にはいくら噛み砕いて説明してあげても分からない人もいるようです。
こんな人に限って官僚を目の敵にして、マスコミを利用して官僚叩きをする。
理想的にはその優秀な頭脳集団である官僚を閣僚が上手く利用・運用して行政の舵取りをする。というものなのでしょうがそうは簡単にはいきませんよ。
大筋の流れと着地点は大臣が見守る。
小さいことに目くじら立てて、あーしろこーしろというのは間違っています。
坂の上の雲で司馬さんは、大山巌さんや乃木さん東郷さんは作戦も実戦も専門家に任せ、最後の決断と責任は自分が取るというスタンスだったと書いておられます。
上に立つ人はこうでなくちゃいけない。
こうでなくちゃ、下が思い切った仕事ができません。
この業務が失敗したら、大臣に腹を切らせることになるという責任感が部下を育て、善い官僚が育つ。
その信頼と情愛が今の政権には無い。
閣僚が腹をくくらない限り、言い訳政党に終始することになりはしませんか。