とても素直な気持ちで綴られた、桃を食べたことが無い。食べてみたい、食べたいという詩。
選者はどうしてこの詩を新聞に載せようと思ったのだろう。
送ってあげたくなったとコメントしていた。
実名入りのこの詩を読んだこの子の親や祖父母や近所の人たちはどう思うだろう、と考えないのだろうか。
5歳になっても桃を食べさせてもらったことがない家庭とは、、、?と思わなかったのだろうか。
直ぐに孫のことを思った。
孫は桃を食べたことがあるだろうかと。
確かパパ方のおばあちゃんが美味しい桃を送ってくれて食べたと数年前聞いたことを思い出してなんだかホッとした。
桃は高価な果物だ。
美味しいものだと一個500円〜。お安い物でも250円ほど。
娘が小さい頃、果物に目が無かった。
ドライブ途中、果物狩りの看板を見ると行こう行こうとせがんだ。
果樹園の果物は美味しかった。
毎日夕食後に果物を食べると言うと、友人にそれは贅沢だと厳しい目で睨まれた。
毎日果物を食べさせるなんてできないよ!!と言う。
それで我が家のエンゲル係数が跳ね上がるんだと教えられ、肝に銘じた。
詩を書いた子の家の主婦(夫)が桃が嫌いなので買わなかったのかもしれない。よくある話だ。
しかし、新聞に出てしまえば思わぬ波紋が広がる。
世間の意地悪な傍観者は桃も買えない家なのかと見下してほくそ笑む。
子供も友達にバカにされるかもしれない。
選者の様に可哀そうに、或いは可愛いわと思って桃を贈る。
贈られた方は素直に喜べるのだろうか。
親子の間がおかしなことにならなければいいがと思った。
子供の詩を安易に載せることの難しさを分かった人に選ばせるべきだろう!!と思った。
桃は美味しいものとそうでないものの差が大きい。
甘くもなく苦味のあるものも多く売られている。
昨日、道の駅で不揃いの桃が5,6個入ったものが250円で売っていた。
これはお安い。
砂糖水に赤ワインとレモンの輪切り入れコトコト煮てコンポートを作り、冷ましてゼラチンで固めてゼリーを作った。
こうすると苦味も美味しさに化ける。
豪華な大人の夜のデザートになった。
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