2022年06月21日

備忘録「エミリの小さな包丁」森沢明夫著

冒頭から半分ほどまで暗い愚痴っぽい調子が続き、本選びに失敗したかなと思いつつ読み進める。

今時の女子はこんな風に簡単に妻子持ちに引っ掛かり身の置き所に困り果て自分を見失うのか?
いや、自分を守る言い訳はいっぱい知っていて上手に生きているように見えるけど・・・などと思いながら読んでいた。



だが、エミリは生き方上手ではなく、傷付き疲れ果て、漁師町の古くテレビもなく、ただただ素朴に暮らす祖父のもとに身を寄せる。


祖父は何も言わず、淡々と日々の糧(魚)をとり、調理し、美味しく味わう。

エミリは祖父と釣りをし、料理を見習い、ほんとうの美味しさに感動する。



祖父はエミリに愛用の小さな包丁を渡し、研ぐことからはじめ、魚の捌き方、下処理、味付けを暮らしの中で伝授していく、教えるのではなく一緒に料理し味わう。



そうしたひと夏の日々、エミリは自分を受け入れ、生きていく芯のようなものを自分の中に見いだし立ち直っていく。



何も言わない何も聞かないのは祖父の優しさであり、美味しい物をちゃんとただ食べさせる。それが愛情なのだ。



エミリが去った後、祖父は自分にいう。
「気分よく生きればいい。ただ淡々と」と。




多くを語らず、本を読み、釣りをして糧を得、静かに暮らす老人の姿に深く諭され共感した。


そう!気分よく。日々暮らせば良いんだ。




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posted by win-manma at 11:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし
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