2010年12月22日

会って欲しい人が・・・

先日、新聞に載っていた伊勢丹のおしゃれな宣伝文にちょっと読み入ってしまいました。

会って欲しい人がいるだなんて。
娘よ、ホームドラマじゃあるまいし、よくもそんな常套句を言ってくれたものだ。おかげでちょっと出てくる、とつい不機嫌に家を出たことらは典型的な親父役じゃないか。
 北風のせいでいよいよ強張る頬を埋めると、カシミヤのマフラーがふわりと受け止めてくれる。尖った気分を溶かしながら呟いた。新年早々、我が家にやってくるという君よ、分かっているだろうな。うちの娘は、そうさ、このマフラーと同じく、何色にも染まらぬように育ててきたのだ。北イタリアの工場同様、大きくはないが目が行き届いた環境でひたすら丁寧に、誇り高く。
 すれ違う人が目を伏せる。もしや鬼の形相になっているのか。咳払いひとつして、穏やかな感触に顔を埋め直す。
 さて、私は頭を冷やすためにこうしているのではない。乗り込んでくる相手を、ふと思いついた大人の作法で迎えてやろうと準備に出かけたのだ。目的は、先日偶然見つけた鎚起野酒器。一枚の銅板を叩いて形作る、その何とも言えない味わいのぐい呑みを、もう一つ手に入れることである。
 端から気に入らない男ならば、見せることもないだろう。話だけは聞いてやろうかという気になったら、おもむろに出して酒を注ぐ。
 さて、ここからが真剣勝負だ。私は尋ねる。口は五角、底は円。作り手の一打ち一打ちに込めた思いが総柄となった美しさが君にわかるか?酒の味の違いはどうだ?「人」が「一」枚の銅を「叩」くと、何が生まれるか知っているか?
 どうだ、わかるか?わかるまい!わかってたまるか!・・・
 暮れの街を急ぐ人が、また目を伏せた。なぁに、寒風のせいである。鬼の目がちょっとばかり潤んだのは。               
師走の鬼


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彼女のお父さんがこんな人だったら、さぞや婿殿になる人は気が重いだろうな。と思いました。(笑)

本物志向はmanmaもこの方に引けをとりはしませんが。

その趣味を押し付けるのは如何なものかと思います。

いづれは婿殿になるかもしれない人をもてなす時の気持ちというのはよくわかります。全くもって同感です。
掌中の玉のように丹念に大切に愛おしんだ子です。
その玉のような子を傷つけるような人であってほしくない、曇らす人であってほしくない。

そう願うのは親ならば誰も同じです。
将来のその婿殿にも親御さんがおられ、同じ思いをお持ちのはず。

娘が婿殿を傷付けたり、光を曇らしたりすることのないよう今度は二人を見守らねばなりません。

むしろ、その親の愛情をうるさがる了見の狭い人を選んでほしくないと思うのが正直なところではないでしょうか。

煙たい存在になってしまうのだろうか、しっかりした人を選んでくれただろうかという不安と危惧とがない交ぜになって、きっと多くの親御さんが将来の婿殿嫁殿と初対面をするんだろうなぁと思います。


趣味が合えばいいなと思ったりもしますし、美味しい物や美しい物、悲しみや笑いを共感できる人ならもっといいなとも思います。


本物嗜好は味わってこそ身につくもの、身に着け生活に取り入れてこそ、それを持つ人の味わいとなるのですから薀蓄(うんちく)よりも、折に触れて使わせてあげたいと思ったりもします。


manmaは先日、有光武元さん作の茶碗を買って来ました。この茶碗の魅力を感じ取ってくれるでしょうか?

きっと若い人は「なんとなくいい」と言うんだろうと思います。それでいいんです。わーい(嬉しい顔)

これとは別にアンティークショップで錫の屠蘇器を買い求めました。

盃は父の形見の梅の模様が刻まれたものでこれも錫。
manmaが揃えたこの酒器で固めの盃となりますか。がく〜(落胆した顔)

ワクワクドキドキのお正月まであと10日。



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posted by win-manma at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし
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