経済産業省現役官僚古賀茂明氏の日本中枢の崩壊を読みました。
その前に8年7カ月にわたって官房副長官でありつづけ、5人の総理に仕えた古川貞二郎氏の霞が関半生記を読んでいたので、どうしてもお二人を比較して読んでしまいました。
霞が関半生記
古川さんの印象は真摯で真剣なお人柄を想像させる本でした。
読んでいて嬉しくなる本でした。
そう印象付けるべく書かれたのだと仰る方がいらっしゃるかもしれませんが、礼節の折り目正しい方の本というのは読んでいて清々しくなります。
一方、古賀氏の本は今現在を捉えた本であるため、どうしても殺伐とした感じを持ってしまいます。
3.11以後の政府に対する提言も含まれており、官僚ならではの切り口は頼もしく感じつつ読み進めることが出来る本でした。
そんな古賀氏ですが、現在窓際に追いやられ、「さっさと出てゆけ!」の状態に置かれているのだそうです。
なぜそうなってしまったかについて、古賀氏は公務員制度改革に端を発すると言っておられます。
公務員制度改革は官僚の抵抗が凄まじくてなかなか実行に移せないんだそうです。
古賀氏は公務員制度改革担当2代目大臣渡辺喜美氏に一本刷りの形で誘われたが、体調を悪くしている時であったため後輩を推挙した。
その後
2008年 国家公務員制度改革推進本部事務局審議官となってこの改革案をまとめ上げたそうです。
そして、頑(かたく)なまでに、公務員改革の主張をマスコミに訴え続けておられるようです。
その考え方にはスゴク納得できる部分もあるのですが、一本釣りというのがいけません。

古賀氏はされた方ですから如何ともしがたいです。
釣ったのは、渡辺喜美 現みんなの党党首です。
政府の方針として公務員制度改革をするための大臣になったのなら男らしく堂々と筋を通せばいいものを、こそこそと一本釣りなんて手を使う。
誠にもって姑息です。
霞ヶ関の抵抗に屈しない覚悟と戦略をもって当たらなきゃねぇ。
国鉄民営化も相当な抵抗があった。労働組合の抵抗は凄まじかった。
血を流し、非情に泣き、恨みを買った。それでも断行した。

古賀氏も「一応、上の了解を取ってくださいね。

大臣なんていつ辞めさせられるか分からないんですから。
大臣がいなくなったら、非難中傷の矢面に立たされることになるのは火を見るより明らかでしょう。

ましてやそれで人生設計が狂う人もいるわけですからね、特に数年先に天下りがぶら下がっている管理職に恨まれるのですから悲惨ですよ。
物事にはルールがあると思います。
極秘裏に進められる改革の準備ならまだしも、そうではなかったでしょう?
大々的にニュースで取り上げていましたよ。
ならば、最初に官僚のトップと大臣が話し合い、どの程度のものにするかここの部分はしっかり押さえてくれ!というような基盤を作るのが本当でしょう。
もしかして、公務員制度改革の骨子を当時の渡辺大臣がよく分かっていなかった。??

あまりにも進め方がお粗末ですもん。
筋を通すべきはちゃんと通して物事進めないとこんなことになる。

manmaも若い頃
「ものも言いようで角が立つ」ってよく言われたました。

相手を気遣いなさいよという忠告だったのですが。
渡辺さんの場合は言いようじゃなくて、やりようですね。
ものも言い様と言えば・・・
今日の松本復興大臣の言い様は
言葉尻の問題じゃないですよ。あの命令口調は大臣としての姿勢の表れです。
ましてや言い訳に九州をもちだすなんて!

「一緒にやっていこうな!!」
「九州の人間が東北の復興をするんやけん、至らん所もあるかもしれんばってん頼むな (*゚▽゚*)」
(九州の人間が東北の復興をするのですから至らない点もあるかもしれませんがよろしく頼みます)
これが九州の男のものの言い様です。
「しれんばってん頼むな」頼みますと言うところを、「頼むな」このなに親愛の情が込められます。所によっては「頼むばい」です。
けっして、あのように高飛車に大柄にもの言うのが九州男児ではありません。
九州でもあのような物言いをする人は嫌われますし、腹を見透かされます。(笑)
九州男児の優しさを持たんもんが、九州(福岡)をひきあいに出すっちゃ、なんね!!
(優しさを持たない者が)
と、manmaは言いたいです。ちなみにmanmaは九州です。
菅総理の方針を後押しするかのように喜ばせておいて、「ところで、古賀君を救ってくれないか」と、ご自分の不手際を菅総理に転嫁しちゃってる感じだったのですね。
でも、菅総理が「古賀さんについては良く知らないので…」と牽制したら。
「早く辞任するか、解散しなさい」って、冷たくなっちゃたのね。納得。
多少なりともお役に立てて嬉しいです。
官僚と国会議員さんとの関係は難しいみたいですね。
官僚を上手く使いこなせる力量のある議員さんが国を担う社会になってほしいと思います。