2022年11月26日

備忘録「土を喰ふ日々」水上勉著

映画「土を食らう12ヶ月」の原案を読んでみたくなり
図書館にリクエストすると直ぐに最寄りの図書館から届いたと知らせがきた。


水上勉作品を読んだことはなかった。

「飢餓海峡」「越前竹人形」など貧しい庶民の生活を題材にした暗い叙情的作品というのは苦手だ。

この手の苦労を背負った辛い物語を好まない質で、どちらかというと苦労を吹き飛ばす明るさを持った主人公が登場する物語が好きなのだ、読後感のさっぱり感を楽しみたい。
要するに私は苦労嫌いの馬鹿垂れだなと自分を顧みたりするこの頃である。



この「土を喰らう日々」は精進料理に親しんでいる水上さんの料理を12ヶ月に分けて載せてある。

水上さんは少年期、禅宗の寺で養われた小坊主の時に台所を任されてたらしい。
住職に精進料理を叩きこまれた様子が書かれている。


寺の料理は畑や山で食材を調達することから始まり、それを無駄なく幾通りもの料理に仕立て上げる知恵や技が要求さたと書かれている。


あー昔は自然と向き合いながらその日の食べ物を得ていたのだなと改めて教えられた。

今はスーパーや産直の店で多くの野菜や肉や魚を買い揃えてられる。
それを何でもかんでも冷蔵庫に詰め込み、いつ買ったのか忘れてしまったような食材が棚の奥に無残な姿で残っていることもしばしば。


先日読んだ
「本当に大事なことはほんの少し」ウー・ウェン著にも書いてあったように、買いだめしちゃだめだということを少し生活に取り入れるようになった。


おかげで冷蔵庫の中で野菜が凍ることがなくなった。詰め込み過ぎていたらしい。
そして食材を大切に扱うようになった。


そしてこの土を喰う日々を読むと美味しくいただくことの大切さ姿勢を学ぶことになる。


水上さんが数十年前の梅干しのことを題材にしておられた。

小僧時代の和尚が作られた梅干しが美味しかったとその梅干しを数十年後に頂いて涙するというお話。

その話を雑誌の載せると、若い読者からそんな古い梅干しが食べられるものかと非難された。
水上さんは怒っていた。今時の漬け方とは違うのだ!手間暇かけて大切に大切に作られる梅干しは何十年もいや百年以上もつのだと!


そうなのだ。
甘味料など使っていない紫蘇と塩だけで漬けて美味しい梅が世の中には確かに有る。


我が家ではあまり梅干しを食べないが時に欲しくなる。

そのために、御粥しか喉を通らぬ時の為に300g1000円の梅干しを買い置きしている。


これこそが本物の味という物が確かにある。
私はその味をいくつか知っている。



それを改めて思いおこして幸せな気持ちになった。



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2022年11月09日

備忘録「アルツ村」南 杏子著

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先日行きつけのグリーンコープ生協店舗で大きな声で喋っているというか文句を言っている老人がいた。

声は明るいのだが店の人と嚙み合っていない感じ、この店舗は会員制で少し高級感があるのでザワザワした雰囲気ではなく落ち着いて買い物ができる。


そのご老人、奥さんから注意されていた。「大きな声出して(。-`ω-)」と。

レジを済ませて表に出ると夫が珍しく笑っている。
どうしたのと聞くと

レジを済ませた客がエコバックに買った物を仕舞うテーブルで、備え付けのビニールの小袋に大きなキャベツを入れようと頑張っている人がいて可笑しかったらしい。
どう見ても入りそうにないのにねと笑っている。


たぶんあの老人だなと思った。
先日読んだ「アルツ村」に登場する認知症患者達の症状に似ている。

認知症患者を元リゾート開発地の広大な土地で収容しサポートする施設内で起こるちょっと(いやかなり)怖い物語。


認知症になるとこういう症状が出るのかととても参考になった。


先月夫の車で小倉駅構内にある掛かりつけの病院に行き、戻る時、パトカーに呼び止められた。

小倉駅前で一旦停止を怠ったと言う。


今まで何年も通った道だが一旦停止などした覚えがないと言っている。

警察官と夫が歩いてその場所に行くと一旦停止になっていたと言って戻ってきた。

普段、カーナビは「この先一旦停止があります」とアナウンスしてくれる。
通いなれた道、カーナビ言った?
腹立たしいが、切符を切られて罰金を払った。

後日、認知症検査を受けてくださいとの通知が来た。
絵を覚えたり、今日は何年何月何日?、、、、の試験を受け、手数料まで払う。
36点でアウト。
よほど進んだ認知症でなければアウトにはならないように設定してあるらしい。


年齢が進んでくると、私大丈夫?と思うことがある。
夫を見ていても大丈夫?と思うことがよくある。

スマホで認知症診断をするアプリを探してやってみた。
結果は大丈夫!だった。
少し安心する。


「アルツ村」の中に認知症の人が都会に住むと不具合が生じることが多いが、田舎暮らしだと「まぁいいか」と思えることが多く生きやすいと書いてあった。

そうかもしれない。

少々ボケても迷惑が掛かることや困ることが少なく穏やかに暮らせるらしい。

以前、近所に住む小さなお爺さんがいた。
青いヘルメットを被りニッカポッカ風の上下の作業服を着て腰に手ぬぐいを下げ、手にコンビニの袋を持って徘徊していた。
その歩き方がとても可愛かった。
いつの間にか見なくなった。どこかの施設に入ったのだろうか。本人の思うままにさせてやることはできないのだろうかと考えてしまった。


アルツハイマーではなく、脳の血管が切れて認知症になる場合は感情の起伏が激しくなり、怒りを抑えられなくという例も紹介されていた。

私はコレステロール値が高いのでいつか心臓か脳の血管が破裂する危険があると甲状腺の医者が心配してくれている。

甲状腺疾患でも認知症のような症状がでることがあるとも書いてあった。


ヤバいヤバい。(・。・;





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2022年10月29日

ジャストアンサーというネット詐欺?らしきものに引っ掛かったようだ

前回、相続で戸惑い悩んだことを書いた。

何に悩んだのか、
義妹から何の情報提供ないままでズルズルと時に流されてしまう状況。
法律知識が無くどういう利益や被害を被る可能性があるのかが全く知らない。
世間の常識からみて相続は正当な権利なのか。
皆さんはどういう風に考え対処したのか。

自分の置かれている状況が全く分からず、どうすればいいのかに悩んだ。


友人に相談しても私のような経験をした人はいなかった。

親が亡くなり兄弟で仲良く分けたよという人。
権利は弟に全部渡して、自分が生きている間は実家に住み続けられる約束だけはしたという人。
高齢の資産家のお一人様叔母さんのお世話を甲斐甲斐しくして愚痴る人。
長男が家を引き継ぐからお前らは全員相続放棄しろと言われみなそれに従った人。


そこでネットで情報を探してみた。

少しずつではあるが、なんとなく危険な状況に置かれていることが分かってきた。

このまま3ヶ月経過したら相続放棄もできなくなり、
もしどこかで弟が保証人にでもなっていて、負債が出てきたら私がその負債を背負う。負の責任を負う羽目になる可能性があることが分かった。


もう義妹の説明を待つゆとりは残されていない。
私が専門家に相談するしかない。

検索サイトを見るとその手の相談窓口が多いことに驚いた。
相続放棄なら当サイトにお尋ねください。
ちょっとしたご相談にお答えします。初回無料。
相続に強いスタッフ揃えています。初回30分5000円、0120・・・・ 

そこで見つけたのが遺産・相続問題サポート事務局
ここはよく話を聞いてくれて、今週中には動き出さないと間に合いませんよと教えてくれた。
費用を聞くと88000円ですとハッキリ言った。
ちょっと高いと感じて、検討しますと答えて電話を切った。

次に初回500円というジャストアンサーをスマホで見つけて読み進むと、相談内容を選択してさらに進む。
これから先は500円と示され、カード番号を記入、メールアドレスと続いて、少し不安を感じた。
メールアドレスは途中でやめて、戻る。をクリック。

このサイトから離れた。

先日カード会社の決済情報が届いたついでに今月の使用明細を見る。

そこにジャストアンサーの請求500円が計上されている。

10月16日にジャストアンサーのサイトを見た。その日のうちに請求されている。
何も相談せず、メールアドレスも知らせていない、当然ジャストアンサーからの確認メールも何も届いていない。

どういうことだ。?


鳥肌がった。

これ、もしかしてネット詐欺?


検索すると被害者の書き込みが多数出てきた。

500円のあと毎月4。500円引き落とされる。解約方法が分からない。etc

ジャストアンサー 消費生活センター というものあった。

解約はできたがお金は戻らない。等々



直ぐにクレジットカードを止めてくださいという書き込みを見つけた。

これだ!


私のカードは既に悪質な団体に握られていて悪用される可能性が高いと考えなければならない。


今は被害額500円だけれど、来月になればいくら請求されるが分かったものじゃない。



一晩中眠れないかった。24時間対応してくれるカード紛失窓口に明け方5時に思い切って電話した。

速やかにカードは使えない状況にしてくれた。


このカードはもう使えない使われることはないと思うとホッとした。


夜が明けて昼間もう一度確認電話を掛けた。
現在の使用状況を確認して、最後に使われたのはこの日のこの金額です。と確認され、これ以降のお取引はありませんと親切に対応してくれた。


カード会社のマイページで再度確認すると確かにベストアンサーの500円と自分が使ったものが計上されていた。覚えのない多額の請求は載っていなかった。安堵。


500円の被害で済んだということだ。

もし被害にあわれた方がいらっしゃったら、カード使用停止(紛失・盗難届)が先です。
その後、登録されてしまっていたら解約を試みてください。
ジャストアンサーの電話番号を載せて解約した経緯を書いた被害者もいました。それを私が勝手に載せることはできませんので検索してみてください。


---------*


結局、相続問題の解決の糸口は見出なかったが、放棄の手続きをとるか、弁護士に依頼して相続争いをするかの2つしかないことは分かった。


ここは自分で決めるしかなさそうだ。
弁護士に話すと、相続争いの段取りの説明を始めた。この場合は事務手数料と違って成功報酬になるんだなと想像したが、放棄の方で進めてくれるように依頼した。


ちなみに、
費用は遺産・相続問題サポート事務局より随分安く済んだ。

遺産・相続問題サポート事務局から送られてきたパンフレットをみると、なんと電話対応してくれたのは受付スタッフで、契約すると司法書士が書類作りを手伝うにことなるようだった。


費用相場は弁護士の相場が3〜8万円+諸費用。これに対して司法書士3〜5万円+諸費用。

88000円とは随分相場より高いじゃないのよ。ぼったくりだったの?と思った。



情報があふれる程あり過ぎてどれを選べばいいのかさっぱり分からない。ここはよさそうだとコンタクトするととんでもない相手だったりする。


騙される方が悪い。バカは損すようになっている。

言葉巧みにとはこんな風なものなのかと思った。




危ない世の中になったもんだ。


怖い怖い。あせあせ(飛び散る汗)




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2022年10月23日

私の相続放棄

備忘録「まずはこれ食べて」原田ひ香著

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三人屋は面白とは感じなかったのでこれはパスします。

「まずはこれ食べて」はタイトルの気安さとは違い、暗い内容だった。

池内胡雪は多忙なベンチャー企業で働く三十歳。不規則な生活で食事はおろそかになり、社内も散らかり放題で殺伐とした雰囲気だ。そんな状況を改善しようと、社長は会社に家政婦を雇うことに。やってきた家政婦の筧みのりは無愛想だったが、いつも心がほっとするご飯を作ってくれて――。現代社会の疲れを癒す、美味しい連作短編集。【商品解説】

解説ではこうなっているが、内容は美味しい料理がメインテーマではない。


貧富。人からの支配と人への支配。思いやり、本当の優しさ、冷たさ。
貧しさの中にあっても身内を愛する篤く優しい心。裕福なのに寂しさ辛さ不満冷めた心が盛り込まれていると感じた。



この物語に登場する秋枝(あきえだ)は上手く人をコントールする知恵を持っていて、人を支配して面白がって生きている男。



丁度弟を亡くした私に、相続権があるという事実を知り戸惑い悩み苦しんだ末に出した結論のタイミングで読んだ本だった。秋枝に似たような人間は確かにいるんだと思い、とても印象に残った小説だった。




弟の嫁さんが、銀行が私の押印と印鑑証明と謄本がいると言っているので用意してください。と言ってきた。
何故私の印鑑がいるのと聞いても銀行凍結を解除するためですとしか言わない。

これはおかしくないか?

弟の通帳に私の印鑑がいる?
どういうこと?
自分で調べて相続権があることを知った。


親も兄弟も子も無い残された妻に3/4 故人の兄弟姉妹が1/4 と法律で決められていた。


普通の人なら、お姉さんに1/4の相続権があるんです。
でも、私これから先何年生きるか分からない90迄生きたら30年です。不安なんですよ放棄してくれませんかというのが普通だし、筋だろう。

そうね。放棄するよ。それで済む話なのだ。

だが



30数年前私と上の弟の相続分をそっくり取ろうとした人。
今度は自分の財産を奪われると思っているようだ。




そんな相手の将来を気の毒がって、、、お人好しも時にバカだよ、受取ればいいのよ。という内なる声も聞こえる。



でも道理として放棄するのが私が選ぶべき道だよと思う。


国の法律はどうして私に相続させるの?
おかしいじゃない。二人で築いた財産でしょ。
一人残った姉とはいえ、貰う筋のものじゃないわ。


しかし嫁さんは
事実をはっきり伝えず、曖昧な言葉しか発しない。


私の相続権のことは決して口にせず。
銀行には分割協議書はないといい。
ならば、印鑑と印鑑証明、戸籍謄本を提出すればいいです。という言質を取り付け、
弟の銀行凍結解除のために印鑑その他を用意してくださいと言えば用意するだろう。
それで事は成るだろうと判断したのだろう。



1ヶ月経過したので、相続のこと話そうかというと、貝のように黙ってしまった。
どうしてほしいの?と聞いても答えない。

私は相続放棄するよ。と言ったら

私達のお金を何故義姉さんに渡す必要があるのよと思ったと、本音を漏らした。

渡すもんかと思ったと。


この人はこんな人だ。


30年前、口煩い叔母が私に罵詈雑言を浴びせかけてきた。親戚達も冷たい目で私を見た。嫁に行った者が相続?と。
嫁さんの父親が実家に不動産屋を連れて来て査定したことを私は聞いていた。

親戚たちがなぜ口出ししてくるのか不思議だった。
叔父や叔母たちは自分の兄弟が苦労して建てた家が嫁さんの実家に跡形もなく取られてしまうことに腹が立たないのだろうか。出て行ってしまった上の弟のことは捨て置けとでも言うのか。

この人達は弟の嫁さん家族に魅入られてしまったのだなと思い至った時、親戚達との繋がりを絶つ決心がついた。
上の弟の為にも両親の苦労を無にしない為にも決して引かないと決めた。
結局実家に居座っていたが、実家を奪う算段は自己消滅したようで、嫁さんの実家に逃げ帰ってしまった。たぶん、幽霊にでもなって親が出てきたのかもしれない。と私は思っている。家は荒れ果てていた。



昨日嫁さんが私の父の謄本を取るために委任状がいると言って我が家にきた。

一年前のあの時、癌が見つかり退院したばかりだということを打ち明けているのを聞いて驚いたと言った。誰にも話さなかったのに姉さんには話したと。

それが血の繋がり、姉弟なのよ。


貴女が私を避けるから付き合えなかったけど、会えばふわりと漂う親密性一瞬にして繋がる情。

あいつの辛い胸を内をもう少し分かってやればよかった。



私との距離はこのままがいいの?
私はたった一人の親族二親等らしいよ。と手を差し伸べたが返事をしなかった。
今まで通り何かあったらお知らせします。と答えた。

そして、四十九日は早めに来て荷物を斎場に運んでくれと言って帰っていった。




夫はだれが行くかと。人をコケにするものもいい加減にしろと怒っている。





これで終わったな。


弟よご免!
姉ちゃんとしてはここまでだわ。





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2022年10月18日

書道サークルでワークショップ

生涯学習センターの職員さんから、10月15・16日のイベントに参加しませんかと打診があった。

日頃生涯学習センターの部屋をタダて使わせもらっているのだから、こんな時は協力しなきゃねぇと思いつつ、メンバーに相談すると、大きな声で「エー、子供相手でしょ大変よ!断ろうよ」と言われやむなく

お年寄りばかりだからコロナとか怖いしと・・・あせあせ(飛び散る汗)といっているんです。
すみませんとお断りしたところ、再度付箋付きでお願いの打診があった。


じゃ、できる人だけでやるかと思い個別に話したところ3人が協力してくれるという。

センター職員さんにその旨伝えると、とても喜んでくれて、少しですが交通費と諸経費代出ます。と言ってくれた。
1人当たり諸経費込みで四千円、5人までの予算で2万円

それを近くで聞いていた、最初から用事があると断った人の態度が変わった。


率先してヤル気になったらしい。(笑)

掌を返すというのはこういうのだなと驚く。


どうなってるの何をするの、用意はできてるのと聞いてくる。

今更なによ!!と言ってやりたいが、聞き流すことにした。



子供に(大人でも可)に「書」の楽しさを体験してもらうワークショップ

書の小作品を作って持ち帰ってもらうことにした。

1/4サイズの色紙に象形文字を筆ペンで書いて、赤いスタンプで落款印風の押印をして出来上がり。
他に、はがきも用意して好きにお手紙を書いて絵を添えて、落款。

落款には動物スタンプを用意、協力メンバーが「すみっコぐらし」のゴム印も用意してくれた。
子供はスタンプが大好きだ。

子供たちは大喜びで作品を作り、熱中する。

子供の集中力スゴイ(*^-^*)


息つく暇もない大盛況、2時間の持ち時間はあっという間に終わった。


主催者側も驚いていた。

地味な年寄り書道サークルが受けるなんて思っていなかったようだ。


とても感謝されて肩の荷がひとつ下りた。


結局、参加メンバーは6人になっていた。

みんな楽しそうに指導していた。


良かったよかった。(*^^)v



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2022年09月29日

二つのお葬式

義母様が100年の生涯を閉じた。

夜10時過ぎに義兄からいよいよ危ないらしいと電話。

二日前に見舞いに行ったらコロナが出て全館閉鎖状態になっていた。
看護師長さんが出てきてくれて、病状や今後の見通しなど聞かせてくれた。

明日なのか10日後なのか分からない状況だと言われ、数日後に迫っていた東京行きを延期した。

葬儀は身内のみに拘り、小さくひっそり静かに送ろうと話し合っていたのでそのように。

ただ、孫たちが最後のお別れはしたいというので十数名になった。


いよいよ危ないと聞き駆け付けると意識はないままだが呼吸は強い。胸が上下するほど呼吸している。
血圧が下がる傾向にあるが、持ち直して多少落着く様子も見える。

頑張って生きている。

朝まで頑張って生きたが呼吸が止まった。


亡くなった直後から数日は魂が浮遊しているように感じることがよくある。
100年と半年の命は完全に燃え尽きたのだろうか、そこに魂は感じられなかった。肉体のみが横たわっているという印象を受けた。

「生き切ったね」と手を合わせた。




その一週間後、実の弟が亡くなった。

未明に家の電話が鳴った。
昨今、固定電話に掛けてくるのはセールスかファックス、いたずら電話が多い、
夜中だ、いたずらかと判断して出なかった。親しい人なら携帯に掛けてくる。

そのまま眠れず早朝に携帯を見ると留守電が入っていた。弟の嫁さんからだった。

この弟は30余年前、両親が亡くなった時に色々あり、音信は極力避ける状態になっていた。
数年に一度会うことがあれば、情が湧いてきて懐かしい顔をお互いにするのだが、彼には彼の事情があり、親しくすることはなかった。

上の弟が亡くなった10数年前、二人で亡くなった弟の傍で一夜を明かした。
その時、これまでのことなど色々話した。そして互いに死んだら知らせようねと約束したのだった。

弟が嫁さんにそれをどう伝えていたのか知らないが、嫁さんは亡くなって直ぐに電話を掛けてきた。
両親が亡くなっあとのごたごたはお人好しだった私を変えた。深く傷付き数年間は人間不信になり苦しんだ。

あの嫁さんのことだ、亡くなったら通夜葬儀の日時を事務的に知らせてくるのだろうと思っていた。

しかし、亡くなった直後に電話掛けてきた、何回も何回も、私を求めているの?


電話を切って直ぐに駆け付けた。

去年会った時、癌が見つかったが抗がん剤が効いて消えたと笑顔を見せた。
だが今年再発し入退院を繰り返していて、数日後に再入院の予定だったのに大量出血してそのままとなった。
嫁さんは信じられず、死を受け入れられないでいた。
斎場が空いてないと言って、ドライアイスを載せて3日間自宅に置くことしたという。


嫁さんは一人っ子で、子を産んでいない。両親も他界。

夫だけが頼りだったのだろう。

離れがたい様子、気持ちが伝わってくる。


優しい気持ちでついていてやることしかできない。

5日間傍に居た。

遺体は段々と劣化する。一ミリ程の虫が付く。


死を受け入れるしかない。



嫁さんは取り乱すことなく気丈に振舞っている。
大したもんだ。



義母様の葬儀と違ってこちらは100人からの弔問客。

米つきバッタのごとく二人並んで頭を下げ続けた。



両親も二人の弟も皆逝ってしまった。


だが優しい夫と優秀だが忙しすぎる娘、孫二人、娘婿、皆が寄り添ってくれる。
私は幸せ者だ。
信頼できるかけがえのない家族がいる。



信頼できる人間が傍にいるという幸せは何物にも代えがたいと改めて思う。




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2022年09月14日

忘備録「隠蔽捜査シリーズ」今野敏著

@隠蔽捜査
A果断 隠蔽捜査2
B疑心 隠蔽捜査3
C初陣 隠蔽捜査3.5
D転迷 隠蔽捜査4
E宰領 隠蔽捜査5
F自覚 隠蔽捜査5.5
G去就 隠蔽捜査6
H棲月 隠蔽捜査7
I清明 隠蔽捜査8
J探花 隠蔽捜査9

このシリーズはおもしろい。
隠蔽捜査「清明」まで読んでの感想。

主人公竜崎伸也、四十六歳、東大卒の警察官僚のキャラが秀逸。
周りからは変人、朴念仁と言われている。

大人社会の忖度や人情の機微に疎いのだが決して冷淡ではない。
冷静に人の意見を聞き、判断を下していく。
そこに竜崎の広い視野と清廉な己の信念が発揮され難事件を解決していく。

私が面白いと思う点は、竜崎の洞察力だ。

捜査員や上司の能力を数回言葉を交わすうちに見抜く。

彼は変な先入観を持たず、真っ直ぐに相手を見抜く目を持っている。

初対面の人(部下)に竜崎がこいつは本心を出しているのか?という目で見る場面も出てくる。
しかし、それにあまり頓着せず受け流すところが流石だと思いながら読み進める。

相手の長所短所を認めながら自分のペースに持って行く。
相手がこの人、もしかするととても広い心で居てくれているんじゃないかと気付き信頼を寄せるようになっていく。

洞察力というのは
物事の性質や原因を見極めたり推察したりするスキルや能力のこと。と辞書には書いてある。
つまり、本質を見抜く力

これがこの小説の面白さだ。
キャリア警察官僚として皆を纏め上げ、能力を発揮してもらうように導くそのキャリアとしての手腕が魅力的だ。


キャリ官僚の仕事は頭脳プレイだ。
情報を集め判断を下さなければならない。

その判断に従って皆が動く。

そして常にその判断には責任がつきまとう。
竜崎は言う、「責任は俺が取る」と、常に腹はくくっている。


武士の世ならば腹を切る覚悟のことだ。


今なら降格や左遷というところか、そんなものいつでも受ける覚悟は出来てるよと娘なら言うだろうなと思いながら読書を楽しんでいる。






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2022年09月04日

義母様100歳

90歳を境にそれまではしっかり者の長女らしく自分をしっかり持っていた義母様だったが突然様子がおかしくなった。

身体が思うように動かなくなり、心細くなったのだろう。
同居の長男にすがりつくようにオロオロとした精神状態になり、親としての立場も振る舞いも失ってしまった。

それでも多少その状況に慣れたのか、施設に入れてもらいたいと言い。自ら望んで入所した。

そういう施設はずっと居させてもらえるわけではなく、入所と退所を繰り返しつつ10年が過ぎた。

入所してしばらくは時々見舞っていたが、子や孫を愛おしむ母の姿はなくなり自分勝手な物言いに呆れることが多くなった。
そういう母親の面倒を見なければならない長男は気の毒だ。
辟易しながらも縋りつく母親を見捨てることもできず懸命に耐えていた。

ある時義兄夫婦の愚痴を聞きつつ、お金のことを聞いてみた。

聞けば、盆暮れに一万円程度の小遣いをくれる.と言う。

老齢年金や軍隊で負傷していた夫の遺族年金などの収入はしっかり握っていて、その中から支払いなどを兄嫁に依頼しているという。


施設から戻されたら兄嫁がご飯から洗濯掃除のうえに介護までするのだ。
施設に払っていた費用分くらいは当然兄嫁に払って当然じゃないかと言うと、目を輝かせた。

息抜きをするのも元手が無くちゃ何もできない。おいしいケーキを買うにもお金はいるのだ。


こりゃ大変だ。(´-ω-`)


義母様とお金の話をしたほうが良いわ。
私達は義母様のお金を当てにしたりしていないから、三人でどうするのが良いか考えて決めるとイイと思うよと伝えた。


後日、義母様のお金(預金)を義兄に移したと報告があった。


早速義兄は念願だった墓じまいに着手した。
小さな小山の上にある古いお墓、小山の中ほどに移設されたという古墳がある不思議な成り立ち。

たぶん古くて誰の所有地なのかもはっきりしないらしい墓地。10数基の墓石がならんでいる。
そんな普通ではない墓が気に入らないらしく、さっさと取り壊してすぐ横のお寺の納骨堂を購入し、移したと言った。



先日、義母様が脳梗塞で意識不明になったと連絡が来た。

その後、少し持ち直して今は少し小康状態。

そこで昨日今後の話し合いがしたいと招集が掛かった。


コロナ以降の社会の変化を受け入れた形。
葬儀は家族のみで済ませる。親戚筋には葬儀の後手紙で知らせることにする。
孫は来なくていい。
という確認。


費用は義母様から移したお金が残り少ない。
足りない時はよろしくと言う。


冗談じゃない!!

と思ったが、その場では言わなかった。


一旦、夫の実家を出て義弟夫婦と話した。


義母様から数百万も受け取って、自分たちの墓を用意し、家を手直しし、その他諸々で足りないと言われても・・・。

私達はこれから墓の用意をしなければならない。
納骨堂には義父・義母様、義兄家族でいっぱい。
義妹はあそこの墓に入れるものと思って安心してた言う。


義姉は不眠症で通院しているとう。
たぶん介護ストレスだ。



三兄弟はもう後期高齢者。


老後というのは本当に厄介なものだとつくづく実感した。





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2022年08月27日

備忘録「れんげ荘」群ようこ著

前回の"あらま!まるでオラウータン"でちょっと触れた群ようこさんの「れんげ荘」

@れんげ荘 、A働かないの 、 Bネコと昼寝 、 C散歩するネコ 、Dおたがいさま 、Eおネコさま御一行

最初の三冊くらいまではうんうん成る程(*・ω・)(*-ω-)と共感やら同情やらで面白く読ませていただいた。

だが、連載も回が重なるとネタ切れになるのか段々キャラクターが色褪せるてきて惹きつける魅力がないんじゃない?と思えてきた。
読み手としては熱が醒めてしまうという体験をしてしまった。


Eのおネコさま御一行に至っては唯々ネコが好きで堪らないという話に終始していて、軋轢のあった母親が亡くなったことで、行き難かった実家に行けるようになったことを喜び、母親を思い出しては気分を悪くする様子に至ると、読んでいて損をした気になった。
図書館で借りた本なのでお金の損はしていないのだが、スッキリしない気分になり、主人公の嫌いなものや事から逃げるような生き方に歯痒さを感じた。

お友達が主人公のお母さんのことを理解して主人公を諭す数行の場面がある。
それが大人の配慮であり思いやりや優しさだろうと思うのだが、主人公はその境地に至らない。

子が親から離れ、親を超える時、親も若かったし思考も幼稚だったんだなと分かる日が来る。
そういう時代だったね。経験が乏しかったよね。と思える日が来る。
そして、親を愛おしむ感情が生まれる。
至らない人ではあったけれど、腹の立つこともたくさんあったけど、それなりに一生懸命に育てたんだよね。ありがとう。と。


好きか嫌いかで生きているような中途半端な人を描いてどうするんだろう。


ネコに嵌まるのは構わないし、ネコに嵌まろうがスターに嵌まろうがその人の趣味だ。それが主体の小説なのかい?
群ようこってこの程度の物書きさんなのかい?と思ってしまった。


社会の汚さ理不尽さに嫌気がさして逃げ出した、逃げただけというのはちょっと面白みがなさすぎないか?
今風の清貧を書いてるの?と最初は思ったのだが、その域には達していないよなぁ・・・あせあせ(飛び散る汗)


さてさて次回はどうなるんだろう。




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2022年08月18日

あらま!まるでオラウータン

近頃、年のせいか髪質が変わってしまって髪型が決まらなくなった。

行きつけの美容院の美容師さんも手を焼いている様子。

程よい大きさのウェーブだったのが変なくねくねになってしまっている。
襟足付近のくねくねが特にねと美容師さんが説明してくれた。


髪型で容姿をかなりアップできていたのに涙ぽろり


今、群ようこさんの「れんげ荘シリーズ」を読んでいる。

大手広告代理店の第一線で働いていた中年の女性が、会社の人間関係や理不尽な会社の歯車としての辛さ、母親との確執に耐えかねて一念発起。

思い切って会社を辞め。
月3万円のボロアパートで独り暮らしを始める。

貯金を取り崩しながら月々10万円の生活費で質素だけど心豊かな日々をおくるというもの。


質素だけど食材は良い物を選び、図書館の本を読み、梅雨の湿気に悩み、夏の暑さと蚊に悩まされ、冬の寒さに耐え忍んで暮らしていても病気をすることもなく、心穏やかな暮らしに満足している生活。

その中で着る物についての記述があった。
お隣さんは白髪の似合う格好いい初老の女性、その人が着ている物がとても素敵で良いなと思っていたら、着れなくなった物はもう処分しなきゃねと仰る。まだ素敵なのにというと着てくれる?・・・


白髪の似合う素敵な女性!!

私も去年まではグレーヘヤーがイイ感じよね (*^^)vと、思っていたのだ。


それが、今年はどうもよろしくない。
白髪が増えてお洒落とは言い難い有様になっている。


「れんげ荘」のお二人さんも服装には気を付けているじゃないか。

ちゃんとブランドを意識していて着ている。もちろん洗濯しアイロンも掛かった清潔なものであることは言うまでもない。老眼で染みを見落としてはいけないと老眼鏡を新調していた。


歳をとっても着る物に気を付けることは大切なんだなと今更ながら考えさせられた。
私のこのWどうでもいい感Wは高齢者の厚かましさであり怠慢なんだわ。

こんなおばあさんになっちゃったから誰も見てないわ。
昔は身長が高くて目立つ人だったから、オシャレには相当にお金を掛けていたけれど、今では時々背が高いねと言われても若い人の中に入れば決して高い方ではない。
人の波に紛れるようになったことをいいことにズボラになっていた。


そんな反省をして鏡を見ると、なんとも情けない姿が写っていた。

外出しない昼間でもせめて身だしなみ程度に日焼け止めの白を顔に塗り、眉を書き添えるくらいのことはしなきゃダメよね。

あーこの髪もなんとかしなきゃ。

そこで白髪染めを思い立った。

何年ぶりだろう、5年?

グリーンノートヘナは白髪のみが染まるのでメッシュになる。
少々明るくてもオシャレになるので気に入っていた。


思い切って明るい色にした。(*^-^*)



失敗だった。あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)


当時と比べて白髪の量が思った以上に増えていた。

特におでこの生え際、富士額の裾野が真っ赤になっている。


あちゃ〜失敗

こりゃオラウータンだわ。(';')

オラウータンならお目目まん丸で可愛いけど、奥二重の線も消えて小さくなったお目目のオラウータン。


これじゃ外に出れない。がく〜(落胆した顔)



仕方ない。二度染めにしよう。

濃い色を上に掛けるとイイ具合に染まるらしい。



翌日届いた濃いめのヘナでやってみた。


なかなかイイ感じに染まった。


世間の目を気にしなくてももういいじゃないのと思っていたけれど、綺麗な老人になるのを諦めちゃいけないんだ。
あらステキねと言ってもらえる思ってもらえる老女になることを諦めたら、どんどん汚くなっていってしまう。それが年を取るということなのかもしれない。



肝に銘じよう。




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posted by win-manma at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし